2019年5月28日火曜日

英語学童キッズデュオ(Kids Duo)は効果があるのか?1か月受講した感想 Review of Kids Duo

目下、上の子の英語のアウトプット環境を模索中です。有力候補が、キッズデュオ(Kids Duo)の英語学童保育です。体験レッスンを受講したり、見学したりしましたが、やはり、実際に通ってみないとわからないこともあるので、とりあえず入会しました。この記事は、一か月間Kids Duoを受講した結果、改めて感じたことをまとめた、感想記事です。

なお、キッズデュオは直営とフランチャイズがあります。教室によって運営状況も雰囲気も異なります。本記事はあくまでそのうちの1つの教室に関する感想です。通室をお考えの方におかれましては、是非見学して自分の目で確かめてください。無理な勧誘はなかったです。

Kids Duoとは


「英語で預かる学童保育」で有名なキッズデュオ(Kids Duo)。幼児〜小学生を対象に、ネイティブの先生やバイリンガルの先生が英語で子どもを預かってくれ、長時間英語漬けの環境で過ごすことができる、新しいタイプのプリスクール&アフタースクールです。首都圏や関西を中心に全国に約100教室を展開。放課後の小学生のほか、3歳以上の未就学児も通うことができます。

キッズデュオは「英語オンリー」「日本語禁止」をうたっています。日常会話の全てが英語でやりとりされるので、「英語が自然に身につく」というのが一番の売りです。キッズデュオの通常コースは最低でも2時間×週2回。長時間英語に触れることで楽しみながら英語を身につけよう!という方針となっています。

キッズデュオの対象年齢は、

  • 幼児コース(3歳~年長)
  • 小学生コース(小学1年生~6年生)

に分かれています(幼児はおむつが取れている必要があります)。

サポートスタッフはネイティブかバイリンガルです。ただネイティブと言っても第二言語として英語をつかっているフィリピン系のサポートスタッフの場合もあります。このあたりは教室によって違うかもしれません。

授業の中では活動の他に「フォニックス」を学ぶ時間があります。英語の発音のルールのことです。また単語も発音の練習をしたり、アルファベットのプリントも取り組みます。お迎え時間のParent’s Presentation(ペアレンツ・プレゼンテーション)で保護者の前に子供達が並んで、今日学んだ単語を発表します。

キッズデュオでは通常コースの小学生のみ送迎バスをお願いすることができます。

料金


キッズデュオのホームページには料金が書いてありません。

基本料金は、例えば、4時間コースだと週2回で33,000円です。Maxの週5回だと64,800円になります。加えて、おやつ代がかかります。週2回で1,200円、週5回で3000円。

教室によって相違があるかもしれませんが、私が説明を受けた料金の一例です。
実際は週の回数により、細かく規定されています。

通常は3歳以上のお子さんの習い事として、また小学生の放課後の学童保育として利用することができます。長期休暇中はスプリング、サマー、ウィンタースクールを開講していて、外部生も利用することができます。サマースクールなどは別カリキュラムになるので追加料金が必要です。通う日数が多いほど1回あたりの料金が割安になります。

キッズデュオのサマースクールは7月中旬~9月月初まで、夏休み期間中に開催されています。例えば2018年は7月17日〜9月1日。この期間のうち最短で5日間から通うことができます。期間中であれば夏休みの予定に合わせて行く日を自由に選べます。


キッズデュオを実際に受けた感想


さて、わが家が実際にKids Duoを実際に1か月通わせた感想です。


最大のメリットは、「日本の普通の幼稚園や保育園に通わせつつ長時間英語環境におけること」


幼児を長時間英語環境に置こうと思ったら、これまではインターナショナルスクール、プリスクールに通わせるしかありませんでした。しかし、プリスクールの多くは、施設の環境が不十分なところが多く(園庭がない、狭い)、また、小学校へ就学したときにギャップが大きいなどのデメリットも指摘されてきました。

また、幼稚園+アフターキンダーの組み合わせでは、大半のアフターキンダーが提供する英語の時間が短時間であるため、プリスクール生と比べて圧倒的に英語で過ごす時間が短くなってしまいました。

しかし、アフターキンダーとしてKids Duoを選べば、日本の幼稚園、保育園に通わせながら毎日長時間英語を話す環境(最大4時間×5日間=20時間/週)に子どもを置くことができます。これが最大のメリットです。

英語の会話力を身につけるのに一番有効な手段は、長時間英語だけが会話されている環境で過ごすことです。吸収力に優れた幼児期に、生活に即した英語に自然に触れられるのは、英会話教室にはないメリットですよね。



アクティビティは楽しそう


様々なアクティビティがあって楽しそう。楽しく英語が学べるなんて、私たちの時代には考えられなかったですね。

英語「を」学ぶというよりも、英語「で」学ぶことができるのがKids Duoのメリット。近年、日本でも聞かれるようになった「イマージョン教育」。英語を“教科"として教えるのではなく、算数や図画工作、運動などの教科を“英語を使って"教える方法です。英語で聞き、考え、答える機会を継続することで、英語を使うことを習慣化します。

工作など楽しい体験をさせてくれるので、英語も好きになりそう。娘は工作も好きなので、楽しく過ごしているようです。

Kindyコースのカリキュラム例

  • fun with the teacher
  • show & tell, PE
  • book time
  • snack time
  • circle time & social development
  • vocab time
  • activity one
  • Phonics
  • ABC time
  • vocab review
  • Spelling Bee
  • bathroom & story time
  • activity two
  • class presentation
  • Parent's presentation


親の負担は軽い


英会話教室ではなく、学童保育であり、預かりがメインです。つまり、母子分離です。保護者に求められることは幼児の場合の送迎と、金銭的負担くらい。そのため、親は楽です。荷物も連絡帳とセキュリティーカードくらいなので、降園後にそのまま立ち寄れます。

おやつと水はスクールで提供してくれます。なお、おやつは市販のお菓子です。

入退室のメール連絡もあります。

幼児用のトイレがない


幼児用のトイレがありません。オムツがとれていたとしても、3、4歳の子どもが大人用のトイレをそのまま使うのはハードルが高いです。

幼児用の便座は置いてありますが、踏み台はありません。子どもがスタッフに介助をお願いすれば対応してもらえるようです。

お昼寝対応はない


2時半スタートですので、例えば幼稚園の子どもが2時の降園後にすぐKids Duoに行く場合は、その子にとってお昼寝タイムがありません。Kids Duoのなかでは基本的に眠たくなってもお昼寝させることはないので、まだお昼寝が必要な子どもにはキツイかもしれません。

一方、保育園児の場合は、昼食の後に大抵お昼寝時間がありますので、お昼寝が終わったころに迎えに行ってKids Duo出席、というアレンジができますね。


内容は簡単


Communication Noteで内容を確認したところ、結構簡単な印象でした。

その日の取り組み内容を親に教えてくれる


Preschoolでは、その日にどんなことをやったのかよくわからないけれど、Kids Duoでは、終了時のParent Presentationや連絡帳を通じてその日に勉強した英語を知ることができるので、家でフォローできそうです。

Kids Duoの帰り道に、Parent Presentationできいた、その日習った単語で話しかけています。


Parent's Presentation の様子


Kids Duoでは、預かり時間の最後に、Parent Presentationがあります。迎えに来た保護者の前で子どもたちが発表する時間です。子どもたちが列になってたどたどしくも英語で発言するので、微笑ましい光景です。わが家の娘も積極的に発言に参加していました。

雰囲気は、緩い感じでした。これは相手が幼児だからやむを得ないですね。

幼児クラスがParent Presentationをしているときに迎えに来ている親がほとんどおらず、終了後に駆け込んでくる親、また、19時まで延長をお願いしている家庭が多くてびっくりしました。子どものアウトプットの成果にあまり関心がないのか、それとも働く親がメインで、忙しいのか・・・。子どもは親に認めてもらいたいという感情が強いので、できればParent Presentationからいた方がよいと思います。少なくともわが娘は私をみると嬉しそうですし、張り切って発言しようとします。

終了時に先生に娘の様子をききたかったのですが、ささっと帰ってしまいました。先生は学生バイトだときいてさらにびっくりしました。


レベル・効果は過度に期待しないほうがよい


キッズデュオでは幼児と小学生の年齢別に分かれているとはいえ、幼児クラスの中では特にレベル別/年齢別のクラス分けがありません。全く英語が話せない子もいれば、帰国子女のように英語がペラペラの子も同じクラスになります。また、幼児期は月齢差による違いも大きいですよね。

結局、英語の到達目標をどこに置くか次第だと思います。

すでにおうち英語などである程度実力をつけていたり、「子どものレベルに合わせて英語をしっかりと教えて欲しい!」という人は、少人数制の英会話教室に通わせた方がいいかもしれません。

子どもたちの英語の発語はそれほどでもないようです。ネイティブの先生に質問したところ、「子どもたちは、やはり日本語も出てしまう、英語を強制することは難しい」とのことでした。最初日本人スタッフからきいた説明と違いますね。

日本人と外国人の先生がシェアするので、発音もそれほど期待できないかもしれないです。

英語の発音が良い子どもたちは多くない


Parent Presentationの時間に、周囲の他の子の発音の日本人アクセントが強いことに気が付き、愕然としました。「幼児は耳が良いから幼児期から英語環境にいる子どもたちは英語の発音も良いだろう」と思いこんでいたのですが、そうとも限らないのですね。

考えてみれば、先生が1人の子どもに話しかける量は、圧倒的に少ないのかもしれないし、質も異なるのかもしれませんね。受講生も多いので、先生がそこまでの個別対応をするのは難しいのでしょう。

また、おそらく、保護者も忙しく、家庭でフォローしていないのでしょうね(Parent Presentationの出席率の低さからしても。)。幼児の耳は良いので、親がスクール任せにせず、家庭内でも英語音声のかけ流しや動画視聴などを日々の生活に取り入れて、子どもの英語耳を育ててあげていれば、きれいな発音になるはずです。なお、通常のインターの幼稚園やプリスクールに通っていても、家庭での取り組みの有無で、かなり英語力に差がつくようです。

娘は、0歳から英語教材のCDをかけ流したり、シッターを使ったり、DWEを使ったり、はてはプリスクールに通うなど、相当英語をきかせてきました。今はとてもきれいな発音で話します。

しかし、周りの子どもたちの影響を受けて日本語アクセントが強くなったらどうしよう。娘の発音もなまってしまったらどうしよう。このような環境にいるとなまりが移ってしまうのでしょうか? 3歳くらいって、周囲の子の影響をすぐ受けるので、発音がきれいな集団に入れた方が良い気がします。

もちろん、現在、世界にはいろんなアクセントがあるので、通じればいいと思います。ただ、聞きとってもらう側がストレスを感じない程度の発音は身につけたほうが良いはず。私は、自分の発音にコンプレックスがあるので、やはり子どもには発音も含めて習得して欲しいです。それこそが私の英語育児にかけるモチベーションの源泉でもあります。これまで相当時間もお金もかけてきたので、発音はきれいなままで成長してほしいです。



結論・わが家の選択は・・・‽


いろいろ書きましたが、やはり、日本の普通の幼稚園や保育園に行きながら長時間英語環境におけることは魅力的です。他の曜日の状況もみたいので、少なくともあと1か月はKids Duoを受講する予定です。

同時に、子どものレベルに合わせて英語をしっかりと教えてくれる、少人数制、あるいはマンツーマンレッスンも検討しようと思います。ただし、子どもは子ども同士の会話を通じて会話力をつけるという面もありますので、マンツーマンレッスンでよいかは、悩ましいです。

Kids Duoの通室のみで英語の実力をつけることを過度に期待するべきではないと思います。親としては、「自分が働いている間に子どもをどこかに預かってもらうなら、ついでにその間に英語にも触れさせられたらラッキー」、という程度の感覚で臨んだ方が、ストレスがなさそうです。



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